惑星のさみだれ 6巻(作者 水上悟志)

あらすじ

雨宮夕日はごく普通の平凡大学生だった…ハズが、ある日現れたトカゲに「地球の危機」を救う協力を依頼される。拒否する間もなく、既に指輪と能力が与えられ、早くも敵に襲われてしまった夕日を救ったのはなんとお隣さんの少女・さみだれ。彼女にはデッカイ企みがあった!?平凡な日常と奇妙な世界が交錯する新感覚ご近所ストーリー!!

Amazonより引用”

作品情報

作品名惑星のさみだれ
作者水上悟志(みずかみさとし)
出版社少年画報社
発売日2008年10月29日
掲載誌ヤングキングアワーズ
完了全10巻

掲載内容

  • 第30話 茜太陽とフクロウの騎士
  • 第31話 勇者 日下部太郎
  • 第32話 日下部太郎と獣の騎士団
  • 第33話 黒竜
  • 第34話 騎士 宙野花子<前編>
  • 第35話 騎士 宙野花子<後編>

6巻のおおまかなあらすじ

・前回の勝利の余韻もほどほどに、新たな泥人形が出現。騎士団で応戦する

・出現したのは大型の泥人形と、小型だが100体を超える群生の泥人形。騎士団は2組に分断されてしまう。

・大型を相手取る事となった太郎は、自身を囮にしてけん制を行う。しかし、泥人形は花子に対しての攻撃。太郎の攻撃にも止まることはなく、花子の身に危険が迫る。

太郎花子の前に飛び出し、致命傷を負う。しかし、泥人形の攻撃は太郎の体を貫通し、花子も重傷を負ってしまう。

・騎士団は戸惑いつつも、集中攻撃をしかける。しかし、破壊には至らず、泥人形は逃走する。

太郎は既に息絶えていたが、花子は「宙野花子が致命傷を受けた場合、一度だけ回復する」という太郎の騎士の願いによって生還する。

・騎士団が失意の中、夕日白道はアニマによる強制招集を受ける。二人で勝負し、勝った方を黒龍の騎士にするという。

さみだれ夕日の真の目的を知っている白道は、対人用の戦闘方法を編み出し、夕日を圧倒。黒龍の騎士となる。

・一方、眼前で太郎を失った花子は、泣く事もできずにいる自分の性格に困惑する。

・他の騎士も悲しみと混乱に暮れる中、逃走した泥人形が再出現。白道のパワーアップもあり、泥人形への怒りをぶつけ圧倒する騎士達であったが、またしても破壊直前で逃がしてしまう。

・泥人形の逃走先には、戦いに参加していなかった花子の姿が。花子は大気中の物質いくつもの氷柱に変え、猛攻をしかける。

・既に半壊状態であった泥人形は、花子の攻撃により完全に破壊される。花子太郎の仇を取り、初めて涙を流すのであった。

惑星のさみだれ6巻より

勇者の剣

花子が泥人形を破壊した際、掌握領域で氷柱を造りだして猛攻をしかけています。少し画像は見にくいかもしれませんが「勇者の剣」と書いて「クサカベ」と技に命名しています。

自身を守り死んだ日下部太郎の名の技で仇を取る。という何とも感傷的になる展開で、この一連の話の流れは、読んでいて涙を禁じえません。

惑星のさみだれ6巻より

花子の変化

太郎の仇を取ってからは、花子は命を軽視した言動を取らなくなります。また、表情も柔らかくなり、命を賭して自身を守った太郎に報いるような生き方をしようと決心します。

また、適当な大学に進学しようとしていた進路をあらため、太郎の夢であった料理人を目指す事を決心します。もうそこに居なくとも、太郎と共に人生を歩むという、花子の前向きな姿勢が描写され6巻は終わります。

さいごに

今まで亡くなった半月秋谷は、死の際はどこか満足感に満ちた描写がされていましたが、今巻では太郎というごく普通の高校生が死亡するという痛ましい展開になりました。しかし、残された花子がそれでも前を向いて生きていこうとする姿は、いつ読んでも心動かされるものがあります。

そして、いよいよ泥人形の強さが洒落にならないレベルになってきました。それに引き換え、人数が減っていく騎士団。いったいどのように魔法使い立ち向かうのか・・・!!?

それではまた、7巻のレビューで!!

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